バッハ チェロとチェンバロのためのソナタ全集 の感想
参照データ
タイトル | バッハ チェロとチェンバロのためのソナタ全集 |
発売日 | 2004-12-22 |
アーティスト | シュタルケル(ヤーノシュ) |
販売元 | 日本コロムビア |
JANコード | 4988001913757 |
Disc 1 : | チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第1番 ト長調 BWV 1027 I - Adagio チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第1番 ト長調 BWV 1027 II - Allegro ma non tanto チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第1番 ト長調 BWV 1027 III - Andante チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第1番 ト長調 BWV 1027 IV - Allegro moderato チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第2番 ニ長調 BWV 1028 I - Adagio チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第2番 ニ長調 BWV 1028 II - Allegro チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第2番 ニ長調 BWV 1028 III - Andante チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第2番 ニ長調 BWV 1028 IV - Allegro チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第3番 ト短調 BWV 1029 I - Vivace チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第3番 ト短調 BWV 1029 II - Adagio チェロとハープシコードのためのソナタ全集_ソナタ 第3番 ト短調 BWV 1029 III - Allegro |
カテゴリ | ミュージック » ジャンル別 » クラシック » 交響曲・管弦楽曲・協奏曲 |
購入者の感想
シュタルケルは完全な技巧に立って初めて優れた音楽が成立するという考えのもとに、自然この上ない右手のボーイングと強靭な左指の独立性により、チェロ演奏技術の頂点に立ったチェリストのうちの一人である。そのため、演奏にあたって技術的問題は皆無でバッハの音楽を表現することのみに重点を置いている。トリオソナタ様式の曲であるので、強い表情付けを行えないハープシコードの右手とチェロのバランスに配慮し対位法的絡み合いを重視しダイナミクスを抑えて比較的穏やかな表現で演奏をしている。従って、コダーイ無伴奏ソナタやバッハ無伴奏組曲で見せる豪放さは聴かれない。力みがなく自然で控えめな表情を付け強い自己主張を避けた演奏であり、伸び伸びとしていてバッハの声が生で聴こえるようである。実に素晴らしい演奏といえる。ルージチコバーの共演(チェロと対等であり伴奏ではない)が見事なことも、この盤を優れたものにしている。
このチェロソナタは技術的(音楽的内容は別として)には難曲ではないので多数のチェリストが個性を活かした演奏を残している。シュタルケルの演奏を選ぶか他の奏者の演奏を選ぶかは、この淡々としてバッハの音楽的深みを内に秘めた演奏を好むか、チェリストの個性を表に出して強い表現を持つ演奏(例えばビルスマ)を好むかによる。私はシュタルケル盤が最も好きである。
このチェロソナタは技術的(音楽的内容は別として)には難曲ではないので多数のチェリストが個性を活かした演奏を残している。シュタルケルの演奏を選ぶか他の奏者の演奏を選ぶかは、この淡々としてバッハの音楽的深みを内に秘めた演奏を好むか、チェリストの個性を表に出して強い表現を持つ演奏(例えばビルスマ)を好むかによる。私はシュタルケル盤が最も好きである。