百人一首の謎を解く (新潮新書) の感想

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参照データ

タイトル百人一首の謎を解く (新潮新書)
発売日販売日未定
製作者草野 隆
販売元新潮社
JANコード9784106106538
カテゴリ古典 » 日本の古典 » 古代・中世文学 » 百人一首

購入者の感想

 テレビがまだ無いころ、「百人一首」はどの家にもあった。
そしてお正月には、カルタ取りは庶民の(子供に限らず大人にとっても)最高の
エンターテインメントであった。とくに子供たちは絶対に他人には取られたくない
自分の札(和歌)を決めていて、それが読まれると大人たちは遠慮してわざと子供に
譲ったりしたものだ。今では失われた正月の団欒風景である。

 そもそもいつごろから読み札取り札合わせて200枚の「百人一首」は家庭に
入り込んだんだろう? この本は「百人一首」にまつわる12の謎について
易しく解説してくれる。著者独自の視点による新しい謎も提示されるし、
従来からある謎に関しても新たな解釈を加えたものもあり、推理小説の
謎解きを読んでいるようでとてもわくわくした。

 「百人一首」12個の謎(*は著者独自の疑問点)

  1.いつ出来たのか
  2.誰が作ったのか
 *3.何のために作られたのか
 *4.神や仏の歌がないのはなぜか
 *5.賀の歌、釈教の歌がないのはなぜか
  6.不幸な歌人の歌が多いのはなぜか
  7.有名でない歌人の姿が見えるのはなぜか
 *8.「よみ人しらず」の歌がないのはなぜか
  9.歌人の代表作が選ばれてないのはなぜか
 10.後鳥羽院、順徳院の歌が入っているのはなぜか
 11.「百人秀歌」と「百人一首」の関係はなにか
*12.なぜ研究者は「百人秀歌」と「百人一首」の関係について理解を誤ったのか

 藤原定家がクライアントである蓮生(浄土宗僧侶)の依頼を受けて新築の山荘に
かざる障子色紙「百人秀歌」を作成するところから話は始まる。

基本コンセプトは:

    苦界にあって苦しむ歌人の顕彰と鎮魂

中学以来いままでのほほんと百人一首に親しんできたが、そういう背景があったとは
知らなかった。幸せな人生を送った歌人は排除されて、生まれながら盲目の蝉丸とか

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