スティーヴ・ルカサー セッション・ワークス の感想

　1曲目のEW&F｢Back On The Road｣ではお得意定番フレーズが多数炸裂、BOZの｢A Clue｣は考え尽くされた(としか思えないが、アドリブらしい)美しいフレーズと丁寧な演奏がすばらしい。そんな２面性と太く柔らかい音色が素敵だった1982年頃までの演奏を中心に構成されていますが、選曲をその時期迄に限定できればCDとしてのバランス含めていっそう満足度アップでした。本人の意向で入れたというソロアルバムの2曲は浮いています。
　敢えて曲毎に購入することは生涯なかっただろう素敵な音源を聞くことができたことが有り難く、曲ごとの本人自らのコメントは時系列や人的つながりも交えたとても興味深いものでした。また、CDとしての音質（解像感・ダイナミックレンジや、各曲のレベルの統一感）は古い音源が多いながら高いレベルにまとめられており、満足です。