本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人 の感想
参照データ
タイトル | 本当はエロかった昔の日本:古典文学で知る性愛あふれる日本人 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 大塚 ひかり |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784103350927 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 文芸作品 » 評論・文学ガイド |
購入者の感想
前作『本当はひどかった昔の日本』が面白かったが、こちらがグロとすれば、今回のは「エロ」。
エログロ好きにはたまらないのだが、古典の例がびっちりと紹介されていて、きわめて確か、時には学者以上にしっかり考証されているのも前作同様だ。
日本人はエロというより、性を重要視してきたのだと著者は言う。
読み終えると、性から生まれる子孫繁栄、種々のまじわりから生まれる五穀豊穣こそが、生きるのに必死だった時代の切なる願いだったのだと実感する。
河童と男色といった、「へえ~!」的な驚きも豊富。
「性」を軽視することは、すなわち人間の「生」を軽視することに繋がるのだと思う。
大英博物館で春画展が大人気となったのにもかかわらず、本家本元の日本では相変わらず春画展は会場探しにも四苦八苦しているときく。
本書が、豊富な古典の例で指し示すように、平和な時代にこそ「性がゆるくなる」のであれば、今後は厳しく締め付けられる時代になるのだろうか。
そうならないようにと著者同様、願わずにはいられない。
エログロ好きにはたまらないのだが、古典の例がびっちりと紹介されていて、きわめて確か、時には学者以上にしっかり考証されているのも前作同様だ。
日本人はエロというより、性を重要視してきたのだと著者は言う。
読み終えると、性から生まれる子孫繁栄、種々のまじわりから生まれる五穀豊穣こそが、生きるのに必死だった時代の切なる願いだったのだと実感する。
河童と男色といった、「へえ~!」的な驚きも豊富。
「性」を軽視することは、すなわち人間の「生」を軽視することに繋がるのだと思う。
大英博物館で春画展が大人気となったのにもかかわらず、本家本元の日本では相変わらず春画展は会場探しにも四苦八苦しているときく。
本書が、豊富な古典の例で指し示すように、平和な時代にこそ「性がゆるくなる」のであれば、今後は厳しく締め付けられる時代になるのだろうか。
そうならないようにと著者同様、願わずにはいられない。