スズキメソード 鈴木鎮一 ヴァイオリン指導曲集(1) 新版[CD付] の感想

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参照データ

タイトルスズキメソード 鈴木鎮一 ヴァイオリン指導曲集(1) 新版[CD付]
発売日販売日未定
製作者社団法人 才能教育研究会
販売元全音楽譜出版社
JANコード9784113211119
カテゴリ楽譜・スコア・音楽書 » 楽器別 » 弦楽器 » ヴァイオリン

購入者の感想

ヴァイオリンを習い始めて1年半ほどの社会人です。理由があってとても熱心にやらざるを得ず、自分で言うのも何ですが驚異的なスピードで進んでいます。
自分は「新しいバイオリン教本」で習っていますが、しばらく進むうちに疑問が大量に湧いてきて、数々の教則本やホームページや関連書籍を渉猟する羽目になりました。その過程でわかってきたのが、以下のことです。

・日本でメジャーなバイオリン教本は「新しいバイオリン教本」「篠崎バイオリン教本」「鈴木鎮一ヴァイオリン指導曲集」の3つ。あとは子供用の教本・ヤマハ音楽教室の教本・書店で売られている「初めてのバイオリン」的な雑教本くらい。

・奏法について体系的に書かれた教本は「篠崎バイオリン教本」しかないが、書かれた時代が古すぎてやや奇異に見える上、オリジナルすぎるボウイング記号やその他のアイデアがかえってじゃま。初心者に左手12指がくっついた形からいきなり弾かせるので#♭がなく読譜が楽だが手の形は苦しい。ただし2〜3巻に含まれるカイザー簡略版は大変結構なものだし、ヴィブラート練習法の記載は大変有用。セブシックの簡略版も伴奏譜も入っており、オールインワンタイプの教本は実質これしかないだろう。

・「新しいバイオリン教本」は篠崎よりは新しいがそれでも昭和30年代であり、やはり多少古めかしい。篠崎ほどくどくど説明せず、最低限の説明と多くの曲で進める形の教本だが、奏法などの記載があっさりしすぎて疑問があった場合にほとんど何も教えてくれず、先生に食い下がって質問するか自力で必死で調べるかしかなくなる。2巻の最後くらいで急に難しくなり、3巻から4巻の間でまた急に難しくなり、他の曲集から何か拾ってきて練習する必要が出てくる。私もそうなり、カイザー・セブシック・小野アンナ音階教本・山岡耕筰音階教本などを買い込む羽目になった。

指導者が使いこなせなければ、意味が生まれない教本かもしれないので☆4つにしようかとも考えたのだが、やはりこれはいいテキストだなぁと 個人的に唸るシーンが多いので。笑
(しかし、先生それぞれに様々な使い方もまた可能、という意味で 面白い本だとも思う。)
根本的に、ちいさな子どもから10代前半の年齢の子たちが初めて弦楽器を習う という前提で編まれている。

・CDの演奏はさておき、CDがあるのは 音楽環境の無い家庭の子には「とりあえず」非常に便利なようだ。
・曲の選択が 世界の童謡とバロックが中心、という 音楽体験の基礎をそこに据えていることが 非常に魅力だと感じる。(大人の生徒さんで、もうさんざん色々な音楽体験をしている人が対象ではないので、特に) 鈴木氏の作曲した子供の好きそうな技術練習曲、応用曲も1巻は多い。
・一曲に、新たな課題がひとつ 現れるペースなので、子どもならそれらの音楽用語や技術、あるいは調性・拍子など基本的な部分から音楽の構造知識や音楽史に至るまで、を 一曲取り組むたびに、無理なく身体に覚えさせてゆける。(全体的に、1巻は復習しながらじっくりと取り組むように出来ていると感じる)
・1曲目のきらきら星変奏曲が全曲弾ければ、ほぼ、ヴァイオリンのボウイングの基本を押さえたことになる。これに数カ月かけたとしても、その時間は無駄ではないと思う。(ただし、きちんと教えられる人がいてこそ可能)子供のシンプルなリズム感を刺激するらしく、このリズム変奏曲はけっこう楽しそうに弾く子が多いので、辛い右手の訓練には有効。
・音階など左手の難しさの克服よりも、どちらかというと「楽器の響き」作りと、響きを「感じる能力」の育成(意識の癖付け)を求めている。その点でもバロックや童謡を選曲しているのはなるほど、と思う。

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