政治神学 (1971年) の感想

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参照データ

タイトル政治神学 (1971年)
発売日販売日未定
製作者C.シュミット
販売元未来社
JANコード登録されていません
カテゴリジャンル別 » 古書 » 社会科学 » 政治

購入者の感想

「主権者とは、例外状況にかんして決定をくだす者をいう。」という有名な一文で始まる書。
付録の論文(レーヴィットによるシュミット批判)が結構長くて、「政治神学」自体は意外と短い。

例外状況においては、まさしく決断を下すというそのこと自体が評価される。
通常の、法に従っている状況では、主権者の決断はただの法のスタンプに過ぎない。
主権者の真価は例外状況での決断で発揮される。

例外状況では法は機能しない。法は例外状況を存在しないものとして扱っているからだ。
例外状況下では議会は、議論を繰り返すだけで結論を出せない。
だから例外状況で主権者が必要となる。

だからって一足飛びに独裁へと走るのはやはり大問題だと思うけど、法体系が例外を排除してできているという視点は鋭い。
例外的状況における決断の問題は、今日ますます重要性を高めていると思う(例えば有事法制)。

ただ訳はあまりよくない気がする。なんかぎこちないし、誤訳っぽいところもある。
ダイヤモンド社、長尾龍一訳の『危機の政治理論』に「政治神学」の訳も入っていたと思うから、そっちを読んでみてもいいかも。

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