座談集 文士の好物 の感想

「阿川先生　長い間本当にありがとうございました」　迎合と、妙な正義感に酔っているかのような現代の風潮に、最後まで厳しく発言してこられた先生のご逝去が残念で仕方が無い。先生の文章を読めば、世の中にあふれる悪文が見えるようで、その一方、先生の文章が「一服の清涼剤」に感じられたものだ。ユーモア、ウィット。海軍を時に懐かしみ、時に厳しく糾弾する。これでまた、「日本の良心」が、「心の祖父」が一人亡くなった。ご冥福をお祈りするとともに、正しい日本人のあり方、正しい日本語の姿を、先生の文章を熟読し、考え続けたいと思う。