ポル・ポト〈革命〉史―虐殺と破壊の四年間 (講談社選書メチエ 305) の感想
参照データ
タイトル | ポル・ポト〈革命〉史―虐殺と破壊の四年間 (講談社選書メチエ 305) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 山田 寛 |
販売元 | 講談社 |
JANコード | 9784062583053 |
カテゴリ | 歴史・地理 » 世界史 » アジア史 » その他 |
購入者の感想
ポル・ポト政権は、150万人もの命を奪ったという。そのポル・ポト革命とはなんであったのか。
知識人は殺され、都市に住むものは農村に移動させられ、ポル・ポトを中心とした「組織」に目をつけられた人々は拷問され、殺された。著者はこの「革命」が、「現実から遊離した、相当な虚構の上に立った誇大妄想」の「革命」であったこと、「人間不在の革命」であったこと、「借り物の多い「レンタル「革命」」であったこと、「自主独立偏執病革命」であったこと、「ブレーキのない革命」であったことをあげている。そうかもしれない、おそらくそうだろう。だがそれでもすっきりしないのだ。なぜなら虐殺の張本人たちがポルポトに責任をなすりつけ「革命」についてほとんど話さず、豪奢な生活をしているからだ。本書を読み終えても、疑問は氷解しない。しかし、本書にはそれを考える材料は十分に与えられている。
知識人は殺され、都市に住むものは農村に移動させられ、ポル・ポトを中心とした「組織」に目をつけられた人々は拷問され、殺された。著者はこの「革命」が、「現実から遊離した、相当な虚構の上に立った誇大妄想」の「革命」であったこと、「人間不在の革命」であったこと、「借り物の多い「レンタル「革命」」であったこと、「自主独立偏執病革命」であったこと、「ブレーキのない革命」であったことをあげている。そうかもしれない、おそらくそうだろう。だがそれでもすっきりしないのだ。なぜなら虐殺の張本人たちがポルポトに責任をなすりつけ「革命」についてほとんど話さず、豪奢な生活をしているからだ。本書を読み終えても、疑問は氷解しない。しかし、本書にはそれを考える材料は十分に与えられている。