水のかたち 下 の感想
参照データ
タイトル | 水のかたち 下 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 宮本 輝 |
販売元 | 集英社 |
JANコード | 9784087714708 |
カテゴリ | 文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » ま行の著者 |
購入者の感想
小説の内容が素晴らしいことは言うに及ばず,加えてこの小説が書かれた背景に心打たれるモノがあります.まずは「あとがき」から読んで頂きたい,それが本音です.北朝鮮から日本への命がけの生還を試みた横尾文之助は実存していた人です.戦前戦後の混乱期,今とは比較にならない厳しい時代に生きた様々な人たちの生き様がこの小説に克明に描かれており,著者の訴えたい一面がここにもあるように感じました.
人の人生なんてほとんどがうまくいきません,と言うか,うまくいかないことの方が多いかもしれません.そんな世の中でも何故人は生きていくのか? それは人と人との絆,そこに描かれる人の縁がとりもつ予期せぬ良い関係が無意識に人を引っ張るからではないでしょうか?この小説を読んでいるとそんな人と人との良い関係が知らぬ間に人を導いていく,そんな人生もあるんだよ と訴えかけているように感じます.主人公の志乃子はそんな絆を予期せぬ形で経験するに至り,これが自然な成り行きから良き歴史的事実を知ることに繋がっていきます.読み進むにつれて,良き人の絆とその縁にどんどん引き込まれてしまいます.
秋の夜長にじっくり読んで頂きたい,心惹かれる長編小説ですね.
人の人生なんてほとんどがうまくいきません,と言うか,うまくいかないことの方が多いかもしれません.そんな世の中でも何故人は生きていくのか? それは人と人との絆,そこに描かれる人の縁がとりもつ予期せぬ良い関係が無意識に人を引っ張るからではないでしょうか?この小説を読んでいるとそんな人と人との良い関係が知らぬ間に人を導いていく,そんな人生もあるんだよ と訴えかけているように感じます.主人公の志乃子はそんな絆を予期せぬ形で経験するに至り,これが自然な成り行きから良き歴史的事実を知ることに繋がっていきます.読み進むにつれて,良き人の絆とその縁にどんどん引き込まれてしまいます.
秋の夜長にじっくり読んで頂きたい,心惹かれる長編小説ですね.