META の感想

言わずと知れたYMOの高橋幸宏、コーネリアスの小山田圭吾、元電気グルーヴの砂原良徳、anonymassの権藤知彦、
TEI TOWA、そしてLEO今井、それぞれに日本の音楽業界をリードしてきたレジェンド達によるバンド、METAFIVEの
1stアルバム。これだけのメンバーがバンドを組んでアルバムを作るとなれば、リスナーは音楽史上に残るような傑作を
期待するものですが、今作はそんなリスナーの期待に見事に応えた傑作アルバムです。

LEO今井さんのセクシーなボーカルが光る、DevoとNile Rodgersを足して2で割ったようなファンク・テクノポップ
チューンの#1から始まり、YMOを彷彿とさせる#3、#6、都会的で洗練された大人なテクノポップの#2、ロックと
テクノポップを上手く融合させた軽快チューンの#5、このメンバーでしか作り得ないような、耳にメロディーがいつ
までも残るキラーチューンの#7など、捨て曲が一切ないです。これだけのメンバーが集まればまとまりのない曲が
出来ても仕方ないですが、今作にはそれがありません。それぞれが、それぞれの持ち味を遺憾なく発揮しています。

METAFIVEメンバーが好きなら迷うことなく買いですが、私は今作を、流行りのEDMしか聴いた事がない若い人に
一番聴いて欲しいです。チェーン店ではなく、個人経営の店に入ってみる、そんな風に少し背伸びして大人な世界に
触れる事で人間は成長しますが、今作は若い人にとってまさにそんな作品になると思います。#1、#2、#3はYouTube
に公式アップロードされているので、興味を持たれた方は是非聴いてみてください。