盲目的な恋と友情 の感想

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参照データ

タイトル盲目的な恋と友情
発売日販売日未定
製作者辻村 深月
販売元新潮社
JANコード9784103283225
カテゴリ文学・評論 » 文芸作品 » 日本文学 » た行の著者

購入者の感想

蘭花の恋心に共感できる人は多いと思う。茂美の魅力と愚かさを理解できる人も多いと思う。
瑠利絵の「同性への憧憬とそれを独占したい気持ち」も途中までなら「うんうん」と言えるかも知れない。
が、最終的には「うざったい面倒臭い友達に目を付けられたのが運のつき」もしくは「サイコパス的人間に的にされたら諦めるしかない」…という救いのなさ。
やりきれないけどこうとしかなれなくて…とか、分かるんだけどこれはないだろう…とかじゃなくて、「あーあ」としか思えない読後感。
読んでる最中はそれなりに楽しめたんで、良しとしておく。という感じでしょうか。

辻村深月の書き下ろし長編、と期待したのだがー。
いつからか、辻村深月の書くテーマが、イヤ、テーマの掘り下げ方が有り体になった。
この新作も、女の業と呼ぶには幼く、青春小説というにはブレている。
なにもかも、特に辻村お得意のエンディングに至るまで、今までの、あるいは別の作家の
焼き直しという感じで失望した。
それでも3つ星にしたのは、まだ文中に、辻村深月の感受性が見え隠れするから。
次に期待する。

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