The Worldwide History of Dress の感想

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まず一言、これはスゴイ。
昨今、近代西洋服装史の写真資料に関しては、TASCHENから出ている
KCI(京都服飾文化研究財団)の『ファッションー１８世紀から現在まで』
というマスターピースがあるが、本書はそれに対を成すような世界各地の
民族衣装の大資料集。
といっても、出版元も違うし、勿論そういうポリシーで作られた物でもない
でしょうから、写真の見せ方や編集方法は全然違います。
こちらはテキストのボリュームが非常に大きく、写真は挿絵的な形で散りばめられており
前述の『ファッションー１８世紀から現在まで』のように写真集的な大きな尺で衣服を
見せてくれる物ではありません。（大きな写真も勿論ありますが、まちまちです）
なので完全に、「鑑賞」ではなく「勉強」の為の本です。
掲載写真数は同テーマ中では群を抜いており、
現在、私のような一般人でも容易に入手出来る民族衣装の総合データとしては、
最高の一冊であると言えます。
ネイティブアメリカンやチベット等、テーマを絞れば良書は勿論ありますが、
このように世界中の民族衣装を総集した本では決定的と思える物が見つからなかったため、
非常に嬉しい限り！オススメです。
（英語が堪能では無く、翻訳に時間を要する私としては、日本語版が心底欲しい程・・・）