柴田式司法試験論文過去問思考術―答案作成の過程を学ぶ の感想

著者の教材は一問一答式をはじめ、予備校の教材も含めて、出来るだけコンパクトにしようとする工夫が見られる。
難関試験は、通常、インプットすべき知識量も多く、学習範囲も広い。そのため学習初期にあきらめてしまう受験生も多いことだろう。かくいう自分も何度か挫けてしまった。そうした人はまず、本書をだまされたと思って3回くらい読んでみるとよい。それもできれば短期間で。
これによって、論文試験における問題に対する答え方のイメージをつかめると思う。

まず、試験範囲の外郭を埋めて、そこから知識を詳細化していく方法を好む人にはお勧めの本である。
これ1冊で試験（論文）の出題科目を全部カバーしていること（予備試験）。
問題ごとに出題意図のメモがあり、当然、解答例が載っている（ただし、がっかりするほど誤字が多い）。
そして、なによりも安い。

これ一冊で論文対策が大丈夫、とはいかないが、試験本番、自分自身が書くべき分量の目安になると思う。