死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日 の感想
参照データ
タイトル | 死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日 |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 門田 隆将 |
販売元 | PHP研究所 |
JANコード | 9784569808352 |
カテゴリ | ジャンル別 » 社会・政治 » 社会学 » 社会一般 |
購入者の感想
普段、レビューなど書かないがあまりによかったので一言。
『なぜ君は絶望と闘えたのか』を書いた門田隆将の本ということで、期待して読んだ。予想をはるかに上回る内容だと思う
福島第一原発事故のさなか、現場で何がおこったのかは謎だったが、この本を読んで、「まさに死ぬ寸前だったのか」と絶句した。すべて実名での証言をもとにしており、吉田所長が語った作品としては後にも先にもこれが最後だろう。
あの時、日本は、「北海道」「(人の住めない)東北関東」「西日本」に三分割されるところだったという。背筋が寒くなるが、あの状況で現場にいた人間には、それが現実的なものとして見えていたはずだ。しかも確実に自分は死ぬ。
「自分と一緒に死んでくれる人間の顔を思い浮かべる」覚悟があった彼らでなければ、あの原発事故はあそこで終わらなかっただろう。
特に後半部分は涙がとまらなかった。原発作業員と家族・知人の思いに落涙しながらページをめくった。
ひとつ言っておきたい。この本は、反原発でも推進でもない。私個人は、やっぱり原発は恐ろしいと思ったが、それは読む人によって異なるだろう。読了まで先入観は持たない方がいいと感じた。
『なぜ君は絶望と闘えたのか』を書いた門田隆将の本ということで、期待して読んだ。予想をはるかに上回る内容だと思う
福島第一原発事故のさなか、現場で何がおこったのかは謎だったが、この本を読んで、「まさに死ぬ寸前だったのか」と絶句した。すべて実名での証言をもとにしており、吉田所長が語った作品としては後にも先にもこれが最後だろう。
あの時、日本は、「北海道」「(人の住めない)東北関東」「西日本」に三分割されるところだったという。背筋が寒くなるが、あの状況で現場にいた人間には、それが現実的なものとして見えていたはずだ。しかも確実に自分は死ぬ。
「自分と一緒に死んでくれる人間の顔を思い浮かべる」覚悟があった彼らでなければ、あの原発事故はあそこで終わらなかっただろう。
特に後半部分は涙がとまらなかった。原発作業員と家族・知人の思いに落涙しながらページをめくった。
ひとつ言っておきたい。この本は、反原発でも推進でもない。私個人は、やっぱり原発は恐ろしいと思ったが、それは読む人によって異なるだろう。読了まで先入観は持たない方がいいと感じた。