Huck Finn and Tom Sawyer Among the Indians: And Other Unfinished Stories (Mark Twain Library) の感想
参照データ
タイトル | Huck Finn and Tom Sawyer Among the Indians: And Other Unfinished Stories (Mark Twain Library) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Mark Twain |
販売元 | Univ of California Pr |
JANコード | 9780520050907 |
カテゴリ | 洋書 » Subjects » Literature & Fiction » Contemporary |
購入者の感想
マーク・トウェインの未完の作品集。トム・ソーヤとハックルベリー・フィンの登場する4作品“インデアンの中のハック・フィンとトム・ソーヤ”,“Tom Sawyer’s Conspiracy”, “Schoolhouse Hill”, ”Huck Finn”の他に7作品が収録。詳細な注釈と辞書がついており、トウェインのファンにとっては持っておきたい本です。未完の本ですので、小説の内容を楽しむというよりは、トウェインやトム・ソーヤの研究書として重要。ファンには知られる”インデアンの中のハックとトム“はハックが語り手の50ページほどのもので、クーパーの本に書かれた高貴なインデアン像を求めて西部に旅に出たトムが、理想を壊されていく暗い話です。解説にはトウェインが情報源として軍人Richard Irving Dodgeやカスター将軍の書いた本を参考としていたことなどが丁寧に説明されています。特にDodgeの書物からの引用が多く、描かれている殺人やレイプを行うインデアン像は当時の差別的でステレオタイプのもので、情報源が限られていたとはいえ、トウェインのファンにとっては残念なものかもしれません(とはいえトウェイン自身はこの作品を発表はしていませんが)。この未完の作品は、後にモルモン教徒の作家Lee Nelsonによって物語の続きが書かれて出版されましたが、この作品集にはNelsonが書いた部分は収録されていません。辞書にはトムやハックのモデルについて、トウェインの家族の説明などが詳細に書かれています。