労働法 の感想

社会的な変化、そしてそれを受けた法改正が激しい分野で、よくこう全分野を網羅的に書き下ろして、新刊としてまとまった、というのが第一印象。書籍を開くと、「大目次」→「細目次」と並んで、膨大な内容が一覧できるほか、本文中も、各章の冒頭には、いきなり本題に入らず、その章で解説する簡単なポイントと各章内の「節」へのレファレンスを付していて、パラパラめくっていて、探している項目が探しやすくできています。また、文字だけに頼らず、適宜ビジュアルに、図表を用いて説明していて、著者の工夫が感じられて、好印象です。また、巻末には、「総括表　要件と効果」があって、「契約類型」・「有効性要件」などがシンプルに一覧化されていて、これはかなり実務フレンドリーでしょう。また、圧巻は、巻末の『索引』で、判例索引はもちろん、事項索引も、大項目と小項目が上手く整理されていて、かなり使えます。全体として、本書のように分量が多い本の場合、辞書的に使うことが予想されますが、その意味で、読者の使い勝手を意識して、かなり編集が工夫されていますね。