Finders Keepers の感想
参照データ
タイトル | Finders Keepers |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Stephen King |
販売元 | Hodder & Stoughton Ltd |
JANコード | 9781473698994 |
カテゴリ | 洋書 » Subjects » Mystery & Thrillers » Mystery |
購入者の感想
スティーヴン・キングによる長編スリラー「MR.MERCEDES」の続編は、2015年のエドガー賞(Best Novel)を受賞しました。
前作のテーマは「IT」でしたが、今回は「文学」。
前作に登場した無差別殺傷事件による被害、そして不況により経済的苦境、破産、夫婦の離婚の危機に陥った家庭の少年が、偶然、家の近所に埋められていた大きなトランクを発見します。
中から出てきたのは現金2万ドルとノートの山。
しかも、ノートに記されていたのは数十年前に強盗殺人の被害者となった著名な小説家ロススタインの遺稿(小説、詩、エッセイ、その他もろもろ)で、計り知れない価値を秘めています。
少年は、罪悪感を抱えながらも、現金、そしてノートを巧みに利用して家族を苦境から救おうと苦闘します。
しかし折り悪く(というかタイミングが良すぎるような気もしますが)、別件で長期服役していた強盗殺人の犯人がようやく仮釈放で出てきます。数十年の時を経て再発掘したトランクが空であることを知って怒り狂い、「泥棒」を追及してノートを取り戻す決意をします。そして少年、その家族を究極の恐怖に陥れることになります。
その家族を救おうと立ち上がるのが前作で活躍した引退した元刑事、聡明な黒人少年、精神疾患の中年女性という奇妙なトリオです。
前作も相当面白かったのですが、今回は更にその上を行きます。多くの場合、スロースターターなキング作品ですが、本作は初めからトップスピードで読ませます。中断するタイミングがありません。
少年も犯人も共にロススタインのビッグファンである、というつながりがあり、少年を追い詰める犯人の動機の大部分が復讐や金ではなく、ただ敬愛する作家の「未発表作品の草稿を読みたい」というのが秀逸でユニークです。
(作家への愛憎、ミザリーを連想させますね)
更に(これは2000年以降のキングの作品の傾向かも知れませんが)スリラーでありながら家族愛、兄妹愛、友情といった感情を掻き立てるハートウォーミングな作品に仕上がっています。
前作のテーマは「IT」でしたが、今回は「文学」。
前作に登場した無差別殺傷事件による被害、そして不況により経済的苦境、破産、夫婦の離婚の危機に陥った家庭の少年が、偶然、家の近所に埋められていた大きなトランクを発見します。
中から出てきたのは現金2万ドルとノートの山。
しかも、ノートに記されていたのは数十年前に強盗殺人の被害者となった著名な小説家ロススタインの遺稿(小説、詩、エッセイ、その他もろもろ)で、計り知れない価値を秘めています。
少年は、罪悪感を抱えながらも、現金、そしてノートを巧みに利用して家族を苦境から救おうと苦闘します。
しかし折り悪く(というかタイミングが良すぎるような気もしますが)、別件で長期服役していた強盗殺人の犯人がようやく仮釈放で出てきます。数十年の時を経て再発掘したトランクが空であることを知って怒り狂い、「泥棒」を追及してノートを取り戻す決意をします。そして少年、その家族を究極の恐怖に陥れることになります。
その家族を救おうと立ち上がるのが前作で活躍した引退した元刑事、聡明な黒人少年、精神疾患の中年女性という奇妙なトリオです。
前作も相当面白かったのですが、今回は更にその上を行きます。多くの場合、スロースターターなキング作品ですが、本作は初めからトップスピードで読ませます。中断するタイミングがありません。
少年も犯人も共にロススタインのビッグファンである、というつながりがあり、少年を追い詰める犯人の動機の大部分が復讐や金ではなく、ただ敬愛する作家の「未発表作品の草稿を読みたい」というのが秀逸でユニークです。
(作家への愛憎、ミザリーを連想させますね)
更に(これは2000年以降のキングの作品の傾向かも知れませんが)スリラーでありながら家族愛、兄妹愛、友情といった感情を掻き立てるハートウォーミングな作品に仕上がっています。