WILDERNESS(ウィルダネス) NO.5 (エイムック 3210) の感想

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　野生と自由と求めて世界に旅立つ人が増えていて、そこだけ見ると日本もようやく自然や大地に生き方を求める先進諸国の仲間入りを果たしたかと感じるが、それらの情報が、本誌のようにマイナーな形でしか紹介されないのは、まだまだ多くの人が求めるものではないのだと感じてしまう。恐らくテレビなどで紹介されれば商業主義に冒されたお笑いネタか、せいぜい背景に人の営みが感じられない絶景物で終わってしまうだろうから、この雑誌のような形で紹介されれるのがベストなのかもしれない。
　『WILDERNESS』という言葉は、山岳や荒野だけをさすのでも、人跡未踏をさすのでもない。様々な思いを持つ人が関わりたい様々な自然、とでもいうイメージが感じられる。野生と言いつつ人との接点が感じられる編集となる内容には深く引き込まれる。今号では特に『コルシカ　GR２０』と『56年前の初登攀』という２つの記事がイメージの世界を大きく広げてくれた。
　思いを抱きながら時間をかけてどこかを彷徨いたい人にはぜひ読んでほしい雑誌です。