The Invention of the Restaurant: Paris and Modern Gastronomic Culture (Harvard Historical Studies) の感想
参照データ
タイトル | The Invention of the Restaurant: Paris and Modern Gastronomic Culture (Harvard Historical Studies) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Rebecca L. Spang |
販売元 | Harvard University Press |
JANコード | 9780674000643 |
カテゴリ | Subjects » Travel » Europe » France |
購入者の感想
本書の原題は、The Invention of the Restaurant: Paris and Modern
Gastronomic Culture
そもそも、restaurantとはフランス語で「回復させる」を意味する動詞restaurerの
現在分詞(本書でほぼ同義で用いられるrestaurateurは英語で言う-erのかたち)。
「レストランが食べる場所を意味するようになるまでは、数世紀にわたって(いやその後も
何十年かは)、〈レストラン〉といえば食べる物、すなわち元気を回復させるだし汁のことで
あった。本書では、小さなカップ一杯のブイヨンからレストラン(今日の意味での)が
出現する過程を辿っていく」。
美食の場としてのレストランのはじまりは、そもそも食への果てしない倦怠だった?
では逆に、美食、飽食のシンボルへの移行はいかにして果たされたのか?
〈レストラン〉なるスープを供することをやめたレストランをレストランたらしめたものとは?
当然に、レストランもまた、フランス革命の諸相を反映させずにはいない? etc
巻末に付された膨大なる注釈の示すように、うんざりするほどの資料を参照しつつも、
相当にクレヴァーな書き手と見える、決して資料に埋没することなく、非常にクリアに
議論が展開されている(そのことを冗長な繰り返しと読む者もあるかもしれない)。
Gastronomic Culture
そもそも、restaurantとはフランス語で「回復させる」を意味する動詞restaurerの
現在分詞(本書でほぼ同義で用いられるrestaurateurは英語で言う-erのかたち)。
「レストランが食べる場所を意味するようになるまでは、数世紀にわたって(いやその後も
何十年かは)、〈レストラン〉といえば食べる物、すなわち元気を回復させるだし汁のことで
あった。本書では、小さなカップ一杯のブイヨンからレストラン(今日の意味での)が
出現する過程を辿っていく」。
美食の場としてのレストランのはじまりは、そもそも食への果てしない倦怠だった?
では逆に、美食、飽食のシンボルへの移行はいかにして果たされたのか?
〈レストラン〉なるスープを供することをやめたレストランをレストランたらしめたものとは?
当然に、レストランもまた、フランス革命の諸相を反映させずにはいない? etc
巻末に付された膨大なる注釈の示すように、うんざりするほどの資料を参照しつつも、
相当にクレヴァーな書き手と見える、決して資料に埋没することなく、非常にクリアに
議論が展開されている(そのことを冗長な繰り返しと読む者もあるかもしれない)。