5→9(5時から9時まで)~私に恋したお坊さん~ Blu-ray BOX の感想

思わせぶりな態度や小悪魔チックな仕草で、
もっぱら周囲を惑わす“お騒がせキャラ”が十八番の
ジャパニーズ ビューティー 石原さとみが、
今回ばかりは、山下智久 演じるイケメン“純愛僧侶”に
トコトン振り回される！

純愛と言っても形は千差万別で…
この人と決めたら相手の感情お構いなしに突っ走る、
一歩間違えば百当番通報されかねない、神出鬼没な
猛アピール攻勢にタジタジの英会話教師 桜庭潤子（石原さとみ）。

この張本人、東京大学を卒業した由緒ある寺の跡取りで、
名を星川高嶺という。
一見、財力に物を言わせ、目的のためには手段を択ばない
利己的な男にも見えるが、その実態は……。
潤子のみならず、徐々に視聴者までも巻き込む
星川ワールド全開の「あなたと結婚して差し上げます」戦略に
イラついたり、ほっこりさせられたりしながら、
お次は何が飛び出すのかと気が気ではなくなる。
当人は至って自然体、大真面目。
悪気は皆無なのだから始末に負えない。

桜庭家の笑いが絶えない家族風景も印象的。
父、母、妹、それぞれにノリツッコミの役割が振り分けられ、
温か味あふれるファミリーコントに癒される。
家族が寝静まるのを見計らって父親のビールをくすね、
赤ら顔で星川への不満をぶちまける潤子には笑った。

奥手でBLオタクの妄想女子役に高梨臨。
キザなイケメンハーフ役に速水もこみち。
この二人の同僚が脇で繰り広げる、全くゴールの見えない
第二の恋愛模様も、キャラが立っていて面白かった。

“純愛僧侶”の真っすぐな言動が意外なほど響く、
「言い寄る男」vs「困惑する女」の目くるめく攻防劇が
痛快な全１０話。