白隠禅師―健康法と逸話 の感想

『病は気から』『身から出た錆』と言われる本当の意味はご存知でしょうか。このことわざより、自分自身を悲観的に捉えてしまう人が多いのではないでしょうか。特に病気の方は。しかし、本当の意味はそうではないですよね。大切なのは、今の自分を真正面から受容し、その自分に人間本来のエネルギーを注ぐことですよね。そのためには自然の力を借りて。そして、新しい境地を自分の中に体感するでしょう。本書では具体的な方法も紹介してあります。そして、その境地に至ったときのすばらしさも動機付けられるように書いてあります。なんてすばらしい実践紹介なのでしょうか。レビューを書いている今も足裏からぞくぞくしてきます。「おもしろくない世の中だ。この世をいい社会に変えないといけない。」とよく言われますが、本書を読んで実践すれば、答えは世の中にはなかったことがよく分かります。本書は、１９７５年初版ですが、今の時代にこそ読まれるべき好書です。本書は病気の方はもちろんのこと、祈り、武道、呼吸、内観など、行（ぎょう）と呼ばれるものを実践している人や実践したいと考えている方は是非ご一読されることをおすすめします。

素晴らしい本す。名著です。
　このような内容の本はちまたには大変多いと思います。「病は気から」みたいな内容の本、ピンからキリまで本屋さんに行けばたくさん目にすることが出来ます。または白隠さんについての本もたくさんあります。でもこの本どこが違うのか。
　学者やお医者さんが白隠さんのことをちろちろっと勉強して書いた本と違うのです。この本一冊をとおして流れているこのあたたかさと生命への確信（ちょっとおおげさですが）みたいなものが、付け焼き刃でないのです。白隠さんの教えを長年「生きて」来た人だからこそ、の何かがあります。白隠さんの書きのこしたものの現代語訳もとてもこなれていてイイ！です。
初版以来ながくよまれているのはやはり名著であると多くの人が感じているんだろうなーーと思います。