銀のみち一条〈上巻〉 (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 銀のみち一条〈上巻〉 (新潮文庫) |
発売日 | 2011-08-28 |
製作者 | 玉岡 かおる |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101296197 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » 歴史・時代小説 |
購入者の感想
時代は明治の中ごろから。佐渡金山、石見銀山と並び称される生野銀山(現、兵庫県朝来市生野町)を舞台に、坑夫の雷太と芳野(美人芸妓)、咲耶子(医師の娘)、志真(咲耶子の世話をする女中)をメインキャストに展開される長編恋愛小説。
著者が、NHKラジオで着想の原点を「生野で、一本の美しい簪を見たときに、これを着けていたのはどういう人だったのだろうという思いから構想した。」というようなことを語っていた。たった一個のモノからこれだけの物語を創造できることに感嘆してしまう。
鉱山が舞台ということで「青春の門」に似た空気感があるが、物語自体は全く別物で玉岡ワールドを堪能できる。
田山花袋の「蒲団」からヒントを得たような個所もあるが、ここが違ってくると全く違うストーリーになってしまうので、全体の物語を生かすためにはこのままで良いと思う。
軟弱な恋愛小説には飽きたけど、次に何を読めば良いかと迷っている恋愛小説好きにお勧めしたい佳作。
著者が、NHKラジオで着想の原点を「生野で、一本の美しい簪を見たときに、これを着けていたのはどういう人だったのだろうという思いから構想した。」というようなことを語っていた。たった一個のモノからこれだけの物語を創造できることに感嘆してしまう。
鉱山が舞台ということで「青春の門」に似た空気感があるが、物語自体は全く別物で玉岡ワールドを堪能できる。
田山花袋の「蒲団」からヒントを得たような個所もあるが、ここが違ってくると全く違うストーリーになってしまうので、全体の物語を生かすためにはこのままで良いと思う。
軟弱な恋愛小説には飽きたけど、次に何を読めば良いかと迷っている恋愛小説好きにお勧めしたい佳作。