イラストで学ぶ 機械学習 最小二乗法による識別モデル学習を中心に (KS情報科学専門書) の感想

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これまで大学で色々な機械学習の本を読んできましたが、
この本以上に実用的だった本はありません。

タイトルとは裏腹に簡単なものではありません。
著者も大学の准教授でかつPRMLの訳者の一人であり、非常に専門的です。

個人的には、下手に論文を読むよりもよほど勉強になりましたし、
このようなわかりやすい形で出版してもらえたことに感謝しています。

これは理系として大学で学べる程度のリテラシーは想定しています。
少なくとも部分空間や固有ベクトル、関数を基底として扱えることなど、
学部で習う線形代数の知識と理解がないと読めないでしょう。

MATLABコードが載っている本なので
PRMLより厳密な気もしますし、PRMLより試しやすくもあります。

行間を全て補っていたら、膨大な量になるのも予測がつきますし、
数学の証明が難解な箇所については、「・・ということが知られている」程度で飛ばしてるので、
個人的には読みやすく、丁度良いバランスかなと思います。

イントロダクションどころか、
機械学習のアルゴリズムそのものを書いています。
この本の内容だけで相当なものが実装できます。

適切な人が手に取ったならば、
文句なしの良書です。