生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った の感想

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参照データ

タイトル生きるための選択 ―少女は13歳のとき、脱北することを決意して川を渡った
発売日販売日未定
製作者パク・ヨンミ
販売元辰巳出版
JANコード9784777816095
カテゴリジャンル別 » 社会・政治 » 政治 » 政治入門

購入者の感想

私は北朝鮮から日本に脱出してきた人たちを支援しているものです。日本には現在200人以上の脱北者が逃げて来ていますが、ほとんど知られていません。それは、外務省(日本政府)がまったく公表しないからです。彼らは政府の許可を得て、身元引受人を立てて合法的に入国してきましたが、政府からの補助や援助は一切ありません。障害者や高齢の人たちの一部は自治体からの生活保護を受けていますが、その他は何とか日本で働いて生活しています。

日本に来ているすべての脱北者は1959年12月14日から「帰国事業」で北に帰った93,000人の在日韓国・朝鮮人と日本人妻(夫)と、その家族たちです。少なくとも親は日本で育ち、日本語の読み書き会話はできますが、北で生まれた子供は十分にできません。日本で育った脱北者は日本を故郷と慕い、いまも日本に帰りたい帰りたいと願っています。

この『生きるための選択』を読み、改めて脱北者の心の中が少しだけ理解できたように感じました。というのは、かれら(脱北者)の行動が日本人にはなかなか理解できないのです。かれらは日本人には想像もできないような行動をとります。すべての人が拷問、飢餓、洗脳、恐怖政治(強制的に動員される公開処刑など)の経験をしており、PTSDまたはトラウマに悩まされ、短絡的な行動に走りがちです。

彼らには、私たちのようなボランティアをする人たちがまったく理解できないのです。だから最初は、彼らは我々を信用しません。「タダで人助けをするはずがない、何か魂胆があるんだ」、「ほんと日本人はバカだよ!」、「政府から金をもらってやっているのだから、我々にも金をくれ。(敵国)日本に利用されるのはイヤだ!」と・・・なかなか心を開きません。

韓国には「ハナ院」という訓練施設がありますが、日本には何もありません。北で生まれた子供たちは、言葉の壁にぶつかり。次に資本主義文化の壁にぶつかり、現代的生活(自動販売機や外来語)の壁にぶつかります。ヨンミのように、言葉・文化の壁は日本の脱北者にはもっと大きいのです。そしてほとんどがPTSDまたはトラウマを持っています。

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