新「ことば」の課外授業 の感想

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タイトル新「ことば」の課外授業
発売日販売日未定
製作者西江 雅之
販売元白水社
JANコード9784560086100
カテゴリ文学・評論 » エッセー・随筆 » 著者別 » な行の著者

購入者の感想

 「『言語』の勉強では物足りない。話題が狭すぎる。ことばに関してもっと広い視野からの話を聞いてみたいという希望をもつ(p.4)」人に向けて書かれた書。
 「ことば」と「言語」の違いについて、「すみません、窓を開けてください」ということばを例にとり、「『言語』というのは、ある種の『ことばの標本』と言えます。いや、ことばの『剥製』と言った方がよいかもしれません(p.136)」というあたり、目から鱗が落ちた。このような発想は、著者が言語学のみならず文化人類学の研究者であることから生まれたのだろう。
 ニューギニアには色の単語がたった3つしかない言語もあるが「それでもまったく問題ないどころか、ものすごくカラフルな生活をしている(p.94)」とか、太平洋地域の多くの言語には(相手を含むか否かで異なる)2種類の「わたしたち」という単語があるとか(pp.180-181)、「私はあなたを愛しています」をスワヒリ語ではNakupendaと一語で表現するとか(p.183)、…DONDONDONDON…というアルファベットの円環状の連なりを、東アフリカの人びとは「ンド・ンド・ンド…」と読み、拍をとるとか(p.214)、さらには声調を説明するために著者が創作したガヤガヤ語という架空の言語の表(p.212)まで、言語と文化に関する著者の「手持ちのカード」の豊富さに圧倒される。

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白水社から発売された西江 雅之の新「ことば」の課外授業(JAN:9784560086100)の感想と評価
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