安堂ロイド I (角川文庫) の感想

　アンドロイドをこんなふうに登場させる物語を初めて読みました。アンドロイドの起動システムを注射器で自分の胸に注射して殺人兵器に変貌時間制限でもとのシステムに変わって充電状態に持ち込むというのも面白い考え方だと思いました。
　物語としては学者である男と外資系のシステム会社に務める女の高度な学識と複雑な家族関係で成立しない結婚前の二人の葛藤をこのような形で表現したのはジュールベルヌの「タイムマシーン」を思わせるものがあるようです。結構、このような物語は時代にはとらわれない物語のようですので興味がありました。