阿修羅のごとく (新潮文庫) の感想
参照データ
タイトル | 阿修羅のごとく (新潮文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 向田 邦子 |
販売元 | 新潮社 |
JANコード | 9784101294032 |
カテゴリ | ジャンル別 » 文学・評論 » 戯曲・シナリオ » 日本 |
購入者の感想
NHKの「土曜ドラマ」枠で放送されたテレビドラマのシナリオで、文句なく面白い。著者の代表作として繰り返し再放送されているが、映像で見たことのない人にもおすすめしたい。台詞が絶妙で、性格の違う4人姉妹のやりとりが笑わせる。冒頭、鏡もちのひび割れを見て姉妹が連想するものが違うという部分だけとっても、著者がいかに精魂こめて彼女たちを造形したかがはっきりする。彼女たちの両親、夫や恋人、子どもたちなど周囲のおおぜいの人物も見事に描かれており、著者の観察眼のするどさ、細かさがよくわかる。短いト書きで頭に映像を浮かび上がらせるので、シナリオを読み慣れてない人でも心配無用。小説版も出ているが、ぜひシナリオを読んでほしい。