司法試験 答案作成入門―初学者のための論文答案の書き方 の感想

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本書の目的は、論文式試験で求められる「文章力」を磨くことにある。

基礎編では、より分かりやすく、説得力のある「日本語」をどのように書くかを教示してくれる。平易な法律文章を文例として使用しているので、初学者には大変分かりやすい。例えば、

[悪い例]　甲は未成年者であり、法定代理人乙は甲の意思表示を取り消した。
[より良い例]　甲は未成年者だったので、法定代理人乙は甲の意思表示を取り消した。

実践編では、今一歩の不合格答案を題材に、ここをこうすれば合格答案になるという説明がなされている。優秀答案に数多く触れる勉強法よりも、こういうミスをしてはならないという点が明確に分かり、受験生として大変役に立つ。

私たち受験生は、習得した知識を制限時間内に論理的な文章で表現しなければならない。それが出来なければ、合格はないのである。本書は、まだ答案を書いたことがない私のような初学者が、最初に読むのに適していると思う。