改訂版 小さな会社は人事評価制度で人を育てなさい! の感想

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中小企業にありがちな人事評価の落とし穴（例：「お金でモチベーションが上がるは間違い」）を丁寧に解説し、その改善策として経営計画書を絡めた「ビジョン実現型人事評価制度」という手法を紹介した本です。
文中には著者が体験した事例が数多く盛り込まれており、読み進めていくと中小企業、特にワンマン社長が率いる会社の抱えている問題点がよく理解できます。
心当たりのある経営者の方は読んでみると「あいたたた」と思う部分がいくつも出てくるはずです。
先述した「ビジョン実現型人事評価制度」に関しても導入の手順が詳しく解説されていて、実際にチャレンジしてみようという気持ちにさせられます。

とは言っても、実のところそれほどマネジメントの手法として新しい内容が書かれているわけではありません。
むしろ経営計画書を利用したビジョン共有など基本ではないか、そう思う方もおられるかもしれません。
ですが著者の文章力のせいか内容が非常にわかりやすく、本書にはこれまで見落としていた部分も気づかせてくれる優しさのようなものがあります。
今風で小難しい本を読んで半分程度の理解のまま失敗するよりも、この本をじっくりと読み込み、理解を深めた上で挑戦したほうが中小企業経営者の身の丈にあっていますし、安全ではないかと思いました。

我社にとっては非常に役に立つ、良い本でした。
早速実践するつもりです。

厚生施設を作る、休みを増やす。制服作る。こんなことより社員が本当に求めることは、きめ細かい人事制度、評価でないでしょうか。
誰からも、上からも、下からも、納得行く評価はむずかしい。評価加減で、いやにもなるし、がんばるきにもなる。あいまいさこそ追放すべきなのにあまりにも手薄。ここにこそメスを入れたこの本はすばらしい。これなら明日から金もかからずすぐできる、そして効果があるのはないだろう。絶対お勧め。