いかに生くべきか の感想

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参照データ

タイトルいかに生くべきか
発売日販売日未定
製作者安岡 正篤
販売元致知出版社
JANコード9784884745875
カテゴリジャンル別 » 人文・思想 » 倫理学・道徳 » 倫理学入門

購入者の感想

 確かに難解であるのかもしれません。一見シンプルな言い回しが、漢字や熟語のもともともっている意味の重層性と、その言葉の使われた歴史的背景により、重層的で多元的な意味を持つことがある。たった一言で、イメージの絵物語を展開することが可能なのは、漢字・漢文の表現ならではのものでしょう。

 四書(大学・論語・孟子・中庸)を読みなれてから読むとわかりやすいでしょう。できれば四書五経を通読されてから読んでもよいでしょう。そこまでして、読めば、この書が、けして難解なものではなく、むしろ質の高い入門書であることがわかるはずです。

 しかし読書とはそのようにするものではありません。たまたま縁があって手にとって見たなら、難解なものであろうと、わかる部分をわかるだけ読めばよいし、最後まで読めなくともよいとおもいます。

 論語は、わたしにとって読むたびに「こんなことも書いてあったか」と驚かされることの多い本です。私はこの10年間で論語を通しで7回ほど読破していますが、未だにそんな具合です。だからこそ論語は、何度読んでも、味わい深い書物だと思います。

 この本もやはり、何度味わっても味わい尽くすことのない、良書だと思います。

 この世の中には本という本がたくさんあります。しかしその中でも、名作名著と呼ばれるものは、そう多くありません。だが、名作名著と呼ばれる数々の書籍も、実はたくさんあります。一生をかけて、名作名著のみを全て読もうとしても、読みきれるものではないのかもしれません。そんな山のような名著の中でも、本書は、人生にそう何度も出会うことない、隠れた名作だと思います。

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