毎日かあさん12 母娘(ははこ)つんつか編 の感想

何かもう、自分にとっては「出たら買う」作品なので
正直、過分な期待はしていなかったのですが、
想定以上に「良かった」です。
作品を通じて赤ちゃんの頃から知っている（つもり）の
息子さん・娘さんの予想外の素敵な成長ぶりも、
やっかみなぞあまり起こらず、素直に「いいなあ」と思う。
西原さんのこれまでの言うに言われぬ苦労のたまもの、
収穫の時期を迎えているだなあ、と感じます。

今回は、マリちゃんの一連のエピソードが特に心に残りました。
こういうものを描かせたら、
西原さんの右に出る表現者はいませんね。
また、西原さんの内面に老いや諦念が生じていることを
感じさせるエピソードも多々あり、ちょっと淋しく思いました。

30代・40代の西原さんがやってこられたように、
年を重ねた西原さんしかできない
「女の人生」の表現があることと思います。
お子さんが成長され、一息ついて
ふと淋しと疲れを感じられることもあるのでしょうが、
これからの西原さんが見せてくださるだろう表現にも
とてもとても期待しております。