やさしく学べる尺八入門 の感想

尺八の流派は大きく琴古流系と都山流系に分けられるが、それぞれが独自の音譜を使っているため流派が異なると吹きずらいところがある。

しかし、本書では五線譜の要素を取り入れた都山流式の記譜法をさらに改良して、１拍ずつを単位とした記譜になっており、拍をとることが苦手な初心者にもわかりやすくなっているところに特徴がある。
琴古流の運指を基本にしながら都山流の同音異名を括弧書きしてくれているので都山譜に慣れた人でもそのまま吹けるところが良い。

欲を言えば、もう少し難しいフレーズが含まれた曲や、もう少し高音まで要求する曲が含まれているともっと使えるものになると思う。