ユングのサウンドトラック: 菊地成孔の映画と映画音楽の本 【ディレクターズ・カット版】 (河出文庫) の感想
参照データ
タイトル | ユングのサウンドトラック: 菊地成孔の映画と映画音楽の本 【ディレクターズ・カット版】 (河出文庫) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 菊地 成孔 |
販売元 | 河出書房新社 |
JANコード | 9784309414034 |
カテゴリ | ジャンル別 » エンターテイメント » 演劇・舞台 » 演劇 |
購入者の感想
冒頭の「松本人志による映画」評を読むためだけでも文庫本を買い直す価値がある。
SNSという幼児性メディアの発達が20世紀末のテレビ的天才コメディアンを暴虐なマゾヒズムへと追い込んだ不幸な力学の過程がおそらく著者の手によって世界で初めて明らかにされているだけでなく、「『ダウンタウン松本の時代』が日本人が本格的に退行してゆく時代の始まりを告げる、日本と松本の蜜月」であり、「『映画監督松本人志の時代』は、その負債に苦しむ日本と松本の倦怠期である」という見事な結論は、歴史的に見ても相当にヤバいことになっているに違いない現代日本社会の精神状況を見事に切り取った表現であり唸らされた。
ゴダールについてはほとんど知らないのでよく分からないが、『Takeshis’』や『ハウルの動く城』、『グラン・トリノ』などについての個別の映画評はとても面白い。
SNSという幼児性メディアの発達が20世紀末のテレビ的天才コメディアンを暴虐なマゾヒズムへと追い込んだ不幸な力学の過程がおそらく著者の手によって世界で初めて明らかにされているだけでなく、「『ダウンタウン松本の時代』が日本人が本格的に退行してゆく時代の始まりを告げる、日本と松本の蜜月」であり、「『映画監督松本人志の時代』は、その負債に苦しむ日本と松本の倦怠期である」という見事な結論は、歴史的に見ても相当にヤバいことになっているに違いない現代日本社会の精神状況を見事に切り取った表現であり唸らされた。
ゴダールについてはほとんど知らないのでよく分からないが、『Takeshis’』や『ハウルの動く城』、『グラン・トリノ』などについての個別の映画評はとても面白い。