アンの愛情 完訳版〈下〉 (偕成社文庫) の感想

※サンプル画像 クリックで拡大します

分類としては児童書のあつかいですが、
かの名作を楽しむためには、どんな人にもこの版がお勧めです。

もっともよく知られている少女時代の「赤毛のアン」から
「アンの青春」とそれぞれ上下巻で続き、
この「アンの愛情」下巻で、偕成社文庫版は締めくくられます。
レッドモンドの学生生活を中心に、すてきな大人になったアンと出会えます。
最後、懐かしいアボンリーでのギルバートとの情景は、何度読んでも感動します。

茅野美ど里訳の日本語が、なんといっても美しく、
アンのあたたかい物語がすっと心に入ってきます。
ソフトカバーの装丁も手に取りやすく、
その実、レトロな風合いの表紙が重みも感じさせ、
挿絵とあわせて、不朽の名作の魅力をさらにひきたてています。