Quantum Evolution: How Physics' Weirdest Theory Explains Life's Biggest Mystery (Norton Paperback) の感想
参照データ
タイトル | Quantum Evolution: How Physics' Weirdest Theory Explains Life's Biggest Mystery (Norton Paperback) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Johnjoe McFadden |
販売元 | W W Norton & Co Inc |
JANコード | 9780393323108 |
カテゴリ | Professional & Technical » Professional Science » Physics » Quantum Theory |
購入者の感想
まず何よりも初めに述べておかなくてはならないことは、邦題(サブタイトル)に偽りあり、ということである。何故このようなタイトルをつけたのか理解に苦しむ(ちなみに原題は「Quantum Evolution」)。心脳問題、意識問題について議論された本だと思って手に取るとがっくりくることだろう。それらしく述べられている箇所はあるにはあるが、終わりの数十ページのみである。
本書は脳に関する議論が主なのではなく、量子学(特に波動方程式)について語られた本だと考えたほうが良い。筆者なりの考察が展開されるという内容というよりも、生物のメカニズム(生化学的代謝経路やペプチド合成方法など)、量子力学の基礎を紹介するのがメインとなっている。
従って、内容は幕の内弁当的であり、少々雑多な感じがある。筆者が何を訴えたかったのかがあまり明確に伝わってこない感じがするかもしれない。
ただし、本書で述べられる興味ある提言として、「生物の機能を維持するイオンチャネルや酵素などは、量子力学の影響が無視できないサイズであり、生物が生命活動に必要な物質をどのように「知る」のか(量子力学によればハイゼンベルグの不確定性原理により、厳密な位置情報と運動情報は両立し得ない)、そしてそれが我々の意識に関連しているかもしれない」という主張がある。
あくまでサジェスチョンであり、量子力学が意識問題を解決する、と断言しきっていない点は非常に好感が持てる。
内容については好き嫌いが分かれるであろうが、量子力学の解説本として読む文には面白く読めると思う。
本書は脳に関する議論が主なのではなく、量子学(特に波動方程式)について語られた本だと考えたほうが良い。筆者なりの考察が展開されるという内容というよりも、生物のメカニズム(生化学的代謝経路やペプチド合成方法など)、量子力学の基礎を紹介するのがメインとなっている。
従って、内容は幕の内弁当的であり、少々雑多な感じがある。筆者が何を訴えたかったのかがあまり明確に伝わってこない感じがするかもしれない。
ただし、本書で述べられる興味ある提言として、「生物の機能を維持するイオンチャネルや酵素などは、量子力学の影響が無視できないサイズであり、生物が生命活動に必要な物質をどのように「知る」のか(量子力学によればハイゼンベルグの不確定性原理により、厳密な位置情報と運動情報は両立し得ない)、そしてそれが我々の意識に関連しているかもしれない」という主張がある。
あくまでサジェスチョンであり、量子力学が意識問題を解決する、と断言しきっていない点は非常に好感が持てる。
内容については好き嫌いが分かれるであろうが、量子力学の解説本として読む文には面白く読めると思う。