申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。 の感想

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タイトル申し訳ない、御社をつぶしたのは私です。
発売日販売日未定
製作者カレン・フェラン
販売元大和書房
JANコード9784479794332
カテゴリジャンル別 » ビジネス・経済 » 実践経営・リーダーシップ » 経営診断

購入者の感想

世の中には、これを入れたら解決とかこの方法したら解決みたいな、対処療法的な商法がわんさかあるけど、結局人と人がビジネスをやってるんだよってことを言ってる本。
人に真摯に向き合って、ビジネスをしようって本です。
コンサルは、巧みに数字とか客観的なデータとその量で正しさや道を示してくれるけど、それには遂行する人間の感情まで計算されてることはなく、デフレスパイラルになってしまうケースがよくあるので、注意してくださいってことが体験を踏まえて書いてあります。
自分で考えることをやめた時点で負けてるってことを教えてくれるいい本だと思います。

ざっくりと本書を要約すると、
・小難しい戦略、分析以前に大概のビジネスの問題は「人」である。
・ビジネス上のほとんどの問題はコミュニケーション不足
・コンサルなんて小難しいこと言って危機感煽らないと仕事ない。
そしてそのコンサルの分析や理論もうまくいくか疑わしい。

本書は、コンサル会社に30年携わった著者が見てきた職場崩壊の現場禄、と言えると思います。
タイトル通り著者が会社をつぶしたわけではなく、既存のコンサルの手法によりいかに現場をかき乱してきたかの経験を様々な事例で解説してくれています。
近年いろいろな横文字(なんとかマーケティングとか○○マネージメントとか)がどこからともなく生まれてきていますが、うまくいくという保証はなく、一部の事例に当てはまっただけにすぎないと警告しています。

例えて言うなら、毎年発表されるなんとかダイエット。本当にダイエットの効き目があるならそんなに次から方法論でませんよね。経営分析、効率化、様々な手法が溢れていますが著者の経験の中で一番うまくいったのが、関係者を全員集めて(サプライチェーンの)妥協案を話し合ってださせることだそうです。理論うんぬんより直接のコミュニケーションの大切さを説いています。
また、マネージメントについても警笛を鳴らしています。社員にA、B、Cランクなど評価しているヒマがあったらなぜその評価なのかちゃんと話をする機会を持った方がより建設的かつ社員のモチベーションも上がる。例え説明しても従業員のモチベーションが下がるのであれば無意味な作業。評価のマイナス点を指摘しつつここでも直接会話するがいかに効果があるか説明しています。
かの有名なアインシュタインもスティーブジョブズも大成するまでは完全なお荷物だったのを、誰がどう正しく評価できたであろうか。むしろ、「評価すること」自体をシステムとして取り入れたことを評価することがないまま目新しい専門用語や理論に飛びつくことがいかに危険であるか、シンプルかつ当たり前なブレーンストーミングなどがどれほど機能するか。

コンサルタントの話として矮小化できない,かなり本質的な話.

前半の経営の話も,後半の人事の話もそうだが,特定の(しかも時代によって変わる)理論やツールに頼っていてはダメ,というメッセージ.こういうツールを使うのが最もうまいのがコンサルタントなのでフォーカスが当たっているが,社内で運用していても同じである.

ちなみに筆者はコンサルタントやツールを全否定しているわけではない.特に,業務プロセスの関係者に問題点をふせんで貼ってもらうというローテクな「ブラウンペーパー」という方法には手ごたえを感じていた様子.このツールの効果も「驚くべきカタルシス効果があった」とあるように,人を中心に考える視点が貫かれている.

経済学の合理的個人がさすがに苦しくなってきたように,アニマルスピリットや人間性を無視した無理な仮定を「理論」と呼ぶ経営・人事に一石を投じていると読むと,極めて多くの人に関係することが分かる.

単なる暴露話やコンサルタントの悪口,果ては新たなコンサルタント手法への勧誘と読む解釈もあるようだが,もっと建設的にも読める本だと思う.

ここ数日自分が感じていた目標設定でのモヤモヤした気分に対して一つの解答をくれた。
この本に書いている解答が正しいとは言わないけどスッキリとした解答をくれたので評価は4つ。

自分の会社も年度末、年始に目標を設定して達成度に応じてボーナスの額が決まるのだがこの目標を設定するのに毎年合計して1ヶ月前後かかっている。この1ヶ月があればどれぐらいの改善が出来るのかと毎回思うが全然この仕組はよくならないし毎年評価関連で費やす時間が増えている。
目標の達成度を測るための評価の仕組みを作りその集計が仕事の大半を占めるようになるのが自分の会社だけでは無いという事実は物凄く共感できた。

本書を読んだあとに残るものはすっきり感と不要な人事研修に参加している間にチャンスを逃さないようにするという後ろ向きな教訓であった。社内の制度を大きく変えるにはどうすればいいかといった解決策がなかったのでそれが載っていれば5つ星にしていたと思う。

結局、この仕組が一度導入されたら当分は変更が入らないだろうからこういった評価制度がない伸び盛りの会社に移動してそこで会社とともにポジションと給料を伸ばすしかないのかもしれない。

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