きらめく甲虫 の感想

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このページ数でこの内容はとても濃いです。
レイアウトもスッキリ見やすく凝って作られた事がうかがえます。
もう一冊購入して友人にプレゼントしようと思いました。
写真は深度合成法という特殊な方法で撮影されているそうで、虫の体や脚に生えている細かい毛の一本一本、皺や凹凸まで隅々に至るまで鮮明なのでじっくり眺めて楽しめます。
コラムなど文章も分量は丁度良く、専門的な知見も豊富ですが分かりやすいので読み物としても非常に楽しめました。
国産のきらめく甲虫としてヤマトタマムシは載ってるのが気づかないくらいに扱いがさらっとしていましたが、ネクイハムシという1cmもない小さな甲虫や北海道に生息するオオルリオサムシの色彩や凹凸の多様性が見開きページで紹介されており、マニアックな部分もあります。そこも非常に良かったです。
本書の最後にも書かれてましたが、この様なきらめく甲虫はじめ様々な昆虫（をはじめとする生物）が多種多様に生息する熱帯雨林などの環境が守られ、収集家がどんどん採取しても何の影響もないくらい豊かな環境が守られるよう願います。学問は生体観察も勿論大切ですが、研究は標本の収集という地道な努力なくして成立ちません。標本収集や保管も博物館など研究機関の大切な業務のひとつです。
このシリーズの次回作も楽しみにしています。
長々と下手な感想文を投稿してしまいましたが、ぜひ眺めて（読んで）頂きたい本です。