サイダーと泣き虫。 (百合姫コミックス) の感想

あのキスで缶乃先生を知り、こちらも購入。
既に絵が完成されており話のクオリティも高いと思います。

ただ、ラストのエピソードは完全に不意打。
百合漫画に男性が出ちゃいけないなんて過激派ではないけれども、前半は明らかに男性が主人公（この男性の視点で話が展開する）。２話で一つのエピソードとはいえ流石にこれを百合とは言わないでしょ。
しかも商品説明ではこのエピソードだけあらすじは掲載されていない。おそらく事前に知っていれば買っていなかっただろう。

まあ缶乃先生の短編集としか書かれていないので別に百合でなくてはいけないということもないのだろうけど、百合姫コミックなんだから…とは思う。

月刊コミックアライブで『あの娘にキスと白百合を』を連載していらっしゃる缶乃先生の同人を集めた短編集だとのこと

『あの娘にキスと白百合を』をとても気に入り過去の作品を読んでみたいと思っていたので
こうやって一冊の本として出版してくれるのはとてもありがたいです。
最近の百合姫コミックスは同人をまとめて出版する傾向がありますが個人的には
このように日の目を見ることのなかった作品に触れる機会ができるので賛成です。
ただいろんな作品が出て良くも悪くも百合姫コミックスの内容の幅が広がってしまうという問題もありますが・・・

缶乃先生の描く女の子たちは皆とてもキラキラしていて
驚いた顔、照れる顔など表情豊かでまさに青春を謳歌している娘ばかりです。
かといって甘いばかりかというとそうでもなく酸っぱい部分もあったりして
そこも含めて青春だなぁと。

特に自分の中では花丸ハッピーエンドと畢竟デッドエンドがお気に入りでした