『指輪物語』エルフ語を読む の感想

「指輪物語　フロドの旅」の翻訳者であり、
映画「ロード・オブ・ザ・リング」の日本語吹き替え版における
エルフ語指導も担当されている、伊藤 盡氏による
エルフ語（クウェンヤとシンダリン）の入門書です。
これまで翻訳されたエルフ語の資料は、「新訳版指輪物語追補編」と
「シルマリルの物語」の巻末に載せられた語彙・単語集くらいだったのですが、
ようやくエルフ語の成り立ちから文法、綴り方まで網羅した本が発刊されました。
全編にわたって
「もし、星空の元で指輪物語のエルフに出会ったらどのように挨拶したらよいか」
という姿勢が貫かれていて、なんとも粋な本です。
「指輪物語」や映画のなかで用いられたエルフ語について、
もう少し詳しく知りたいという方には最適な一冊だと思います。
参考文献の出典も詳細に記されているので、
さらに知りたい方の足掛かりとしても良いと思います