IBMを世界的企業にしたワトソンJr.の言葉 (Eijipress business classics) の感想
参照データ
タイトル | IBMを世界的企業にしたワトソンJr.の言葉 (Eijipress business classics) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | Jr.,トーマス・J. ワトソン |
販売元 | 英治出版 |
JANコード | 9784901234528 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » ビジネス・経済 » IT |
購入者の感想
ジェニーンの「プロフェッショナル・マネジャー」やスローンの「GMと共に」等の懐かしい経営書が復刊されてブームになっているが、この本は、IBMの拡張期の社長ワトソンJr.の40年前にコロンビア大学ビジネススクールで行った講演を起こした素晴らしい復刻版本である。一部内容をUp-to-Dateにすれば、代表的企業の経営者の素晴らしい経営書に早変わりするほど、時代の変化に色褪せていない。
半世紀以上前からの厚生福祉や従業員教育重視・公平な分配等の人事政策は勿論、コミュニケーション自由の社長室オープンドア政策、経営組織の大胆な近代化等などのリベラルな経営哲学の先進性にも驚くが、今日の経営の主題・遵法と企業の社会的責任重視の経営についても明確に言及、その重要性を強調している。
20世紀初期の創業期より、「個人を尊重し、サービスを重視し、何事においても最高を追及せよ」と言う会社の基本的信条を頑なに護持しながら、時代の変革に柔軟かつ大胆に創造性を発揮しながら発展してきた会社であるから、機械から電子への大変革の時代にも波に乗り拡大を続けられたのであろう。あの、世界大恐慌時代にも、営業を強化したと言う。
面白かったのは、ペンシルヴァニア大学で開発されていた巨大コンピューター「エニアック」の価値を認識できずに、データを早く読み取れば計算速度を加速度的にアップできると言う明確な結論にさえ達せず、「レミントン・ユニバック」に先を越されたとしてトップ企業の独善病に触れているクダリ。コンピューター会社たるIBMが、コンピューターの一番大切な導入時期に経験した貴重な蹉跌である。
半世紀以上前からの厚生福祉や従業員教育重視・公平な分配等の人事政策は勿論、コミュニケーション自由の社長室オープンドア政策、経営組織の大胆な近代化等などのリベラルな経営哲学の先進性にも驚くが、今日の経営の主題・遵法と企業の社会的責任重視の経営についても明確に言及、その重要性を強調している。
20世紀初期の創業期より、「個人を尊重し、サービスを重視し、何事においても最高を追及せよ」と言う会社の基本的信条を頑なに護持しながら、時代の変革に柔軟かつ大胆に創造性を発揮しながら発展してきた会社であるから、機械から電子への大変革の時代にも波に乗り拡大を続けられたのであろう。あの、世界大恐慌時代にも、営業を強化したと言う。
面白かったのは、ペンシルヴァニア大学で開発されていた巨大コンピューター「エニアック」の価値を認識できずに、データを早く読み取れば計算速度を加速度的にアップできると言う明確な結論にさえ達せず、「レミントン・ユニバック」に先を越されたとしてトップ企業の独善病に触れているクダリ。コンピューター会社たるIBMが、コンピューターの一番大切な導入時期に経験した貴重な蹉跌である。