ソロ・ギターのしらべ スタジオジブリ作品集【増補改訂新版】 風の谷のナウシカから風立ちぬ・かぐや姫の物語まで (CD2枚付) (Guitar Magazine) の感想

6年ほど前に「至極のクラシック・スタンダード篇」を購入して以来、南澤大介氏のシリーズが好きでいくつか所有しています。

この「ジブリ作品集」は2004年に第1版が刊行されてから何度か改訂され、今作で第4版です。
私は既に第2版(2005年版)を持っており、第3版が刊行されたときに購入を検討しましたが、たった2曲の追加にも関わらず値段は同じ、という状況だったので前作は購入を見送りました。
今作では第3版に5曲の追加（第2版との比較では7曲の追加）となったこと、「いのちの記憶」が弾いてみたかったこと等の理由で購入を決めました。

難易度は曲によってばらつきがありますが（作者自身で曲ごとにA〜Cとランク分けされている）、概ね初級〜中級者向けだと思います。
元が長い曲でも１〜3分程度に短く、また、ほぼ全ての曲の楽譜が1ページ内に収められるようアレンジされているので、曲をマスターする喜びがたくさん味わえるのも魅力的です。
（加えて、比較的簡単に弾けるように転調のような難しいコード進行もカットされています。曲の雰囲気がとてもよく再現されているアレンジなのですが、原曲の完全なコピーではないので細かい部分までオリジナルにこだわる人には向きません）

これまでの「ソロ・ギターのしらべ」のレビューにもみられますが、付録のCDだけでも価格以上に感じられます。
南澤氏の演奏技術とアレンジャーとしての力量が感じられる一個の作品として成立しているので、ギターが弾けなくても十分に楽しむことができるでしょう。

【気になる点・要望？】
冒頭でも述べましたが、ジブリ作品集は今作で第4版。
で、改訂版が出るたびに思うのですが、追加分のみダウンロード等で購入できれば便利なのになー、と…
いろいろと難しいとは思うんですけど、前作を購入した人たちのための選択肢が増えると助かります。（2曲で2000円はやっぱり高いよ…）

もう一つの要望としては、改訂版ではなく、収録曲を一新した「新ジブリ作品集」を出してもらいたい。実はこっちの方を期待していました。