帝王学―「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫) の感想

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タイトル帝王学―「貞観政要」の読み方 (日経ビジネス人文庫)
発売日販売日未定
製作者山本 七平
販売元日本経済新聞社
JANコード9784532190453
カテゴリ »  » ジャンル別 » 歴史・地理

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世の中の至る所に権力が存在している。

例えば、会社の中では、役職に応じて決済権限が存在し、
権限範囲でお金や物や人を自由に使うことができる。

ただし、いかなる賢者も3年でばかになるという中国の諺があるように、
権力者が賢者であり続けることは容易ではない。

なぜなら、まず、権力者の周辺には、「阿諛追従の徒」が集まり、「巧言令色」の態度で接してくる。
口先だけでうまいことを言ったり、うわべだけ愛想よくとりつくろったりされると、
賢者であっても、心地よい話に潜在願望をくすぐられ、破滅しそうだとわかっていても、ついつい、耳を傾けてしまう。
それと同時に情報遮断が起こり、思考がどんどん偏っていく。

次に、偏りを感じて、多くの関係者に意見を求めたとしても、
関係者が付和雷同していることが多く、事実を知ることがなかなか出来ない。
そして、「阿諛追従の徒」の言うところも正しいかと、悪循環に陥って、失脚への道を進んでいく。

近ごろ社会貢献が叫ばれてきているものの、未だ、弱肉強食の競争社会。
そこで生きてきた人間の思考ベースに権力欲が根付いていることも多々あるかと思う。
実際に、課長、部長の椅子を奪うためには、それ相応の戦いが必要である。
そうなってくると、もともと愚者が権力を有するようになり、全能感に浸っては、誤った権力行使が横行する。
それは、非常に危険で、事実、中小企業の人事権ひとつ取っても、
その権力は、ある一家族を地の果てに追放し、ある人間を自殺に追い込むこともある。

そこで、大切なことは、権力との付き合い方である。
帝王学と呼ばれている『貞観政要』にそのヒントが隠されている。

『貞観政要』は、中国史上最高の名君の一人と称えられる唐の太宗の言行録であり、
「貞観」は太宗の在位の年号(西暦627年〜649年)を、「政要」は「政治の要諦」を表している。
日本でも、徳川家康や北条政子が、これを深く学んだといわれている。
詳しくは、『帝王学―「貞観政要」の読み方』 山本七平

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