四国遍路 (岩波新書) の感想
参照データ
タイトル | 四国遍路 (岩波新書) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 辰濃 和男 |
販売元 | 岩波書店 |
JANコード | 9784004307273 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 文学・評論 » エッセー・随筆 |
購入者の感想
辰濃和男氏の手になる『四国遍路』という素晴らしい本に出会うことが出来ました。辰濃氏の自然を感じる力や「お遍路」を通して人生と真摯に向かい合う姿勢に感銘しました。岩波新書の新刊なので手に入れやすいと思います。ぜ ひ読んでみてください。 以下もう少し感想を付け加えます。 実は4月の中旬にσ(^^;両親の「お遍路行」に付き添って室戸まで足を伸ばしたのですが、その直後にこの本が出版されたことを知り、すぐに書店に走り一気に読み終えました。辰濃氏と言えば、朝日新聞の「天声人語」の元執筆者。現在はエッセイストクラブの会長もされているとかで、一つ一つの文章が数珠玉のように美しく洗練されていて、表現の仕方に先ず感心させられます。四国の海や空、森や山、流れる雲、その描き方が秀逸です。自然を感じ る力が、私など足元にも及ばない。自然への深い畏敬と造詣があってはじめてこれだけの卓越した表現が可能なのでしょう。その醍醐味はぜひ本文に当たって欲しいものです。 また巻末には「お遍路」に当たって準備するものが掲載されているので、これから「歩き遍路」をしようと考えられている方にも大いに参考になるでしょう。また「お遍路」を経験された方にも、「お遍路」の持つ意味合いや歴史を 学ぶのにも最適の入門書です。 若い人の「歩き遍路」も増えている、と本書でも紹介されていますが、この間の高知への旅でもそういう方を何人も見かけました。思うところあってのことでしょう。もういちどありのままの、裸の自分自身と向かい合う必要を感じている全ての人に、本書の一読と出来うるならば「お遍路行」をおすすめします。