問題は解決するな の感想

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普段わたしは心理カウンセラー、心理療法家をしている。
本書とは真逆の「問題を解決する」という援助をしてメシを喰っている部類の人間である。

そして、わたしは、意識をフォーカスしてガツン！と結果を出す、ということに、
非常に快感を覚えるタイプの人間なもので、この点でも真逆なのだけれど、
意識をしっかりとフォーカスして結果を出すには、
逆説的ではあるけれども、「結果を手放す」ことが要なのかなと。

「結果を手放す」ということをしたときに、
「結果を出す」ことをしなくとも「結果はおのずと出る」、
そういうことを教えてくれているような気がする。

そして、「矛盾」というものが存在することを受容する。
相反するものが同時に存在することを知る。

また、既知の記憶に依存して生きるのではなく、
未知に自分をひらき空手にして立つ生き方。

まさにタオそのものだと思った。

では、執着を手放したタオ的生き方とは、無一文貧乏のススメなのか？

ビジネスコンサルやお金に関するコーチングも
生業の一つとしているわたしとしては、そのあたりに興味シンシンだったのだが、
P.93にズバッと答えが書いてあった。

「本来は一人ひとりが自分のエネルギーに見合った分だけのお金を回していけば、
一番スッキリします。
つまり『自分の生活を回していくお金+α』くらいの額を循環させていけば、
お金のバランスがとれるのです。」

たしかに、ビジネスコンサルやお金のコーチングをしていると、
「あなたの夢は？目標は？」と聞いた瞬間に、
「億万長者になることです。」と脊髄反射的に答える、
その割には焦点がぼやけすぎているために、
夢ばかりが空回りして却って飢餓感を募らせてしまっている、
自己啓発＆スピリチュアル難民がワンサカいるのである。

自己啓発だ、スピリチュアルだと聞こえはいいかもしれないけれど、