投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識 の感想

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参照データ

タイトル投資で一番大切な20の教え―賢い投資家になるための隠れた常識
発売日販売日未定
製作者ハワード・マークス
販売元日本経済新聞出版社
JANコード9784532355395
カテゴリ » ジャンル別 » 投資・金融・会社経営 » 株式投資・投資信託

購入者の感想

 原著は2011年。著者は投資会社の共同創業者。富豪である。顧客向けに発行してきたレターを核として、著者の投資哲学をまとめた本である。
 曰く・・・
 経験は、望んでいたものが手に入らなかったときに得られる。
 平均的投資家をアウトパフォームするには、コンセンサスの裏をかく必要がある。並外れたパフォーマンスは、コンセンサスとは異なる正しい予測からしか生まれない。
 本質的価値を下回る価格で買い、上回る価格で売る、というのが大原則。本質的価値を正確に推計することが投資の出発点である。
 バリュー投資家は、現在の本質的価値が現在の株価との相対比較で見て高いと確信すればその株式を買う。グロース投資家は、将来的に十分な利益を生み出すほど本質的価値が急増すると確信すればその株式を買う(著者はバリュー投資家)。
 バリュー投資家が高い利益をあげるのは、割安資産を買い、まめにナンピン買いしているうちに、価格が分析通りに上昇した場合である。下げ相場で利益を上げるには、本質的価値に対する見解を持ち、その見解を我慢強く持ち続け、たとえ値下がりのせいで自分が間違っているような気がしても、買うことである。
 最良の投資方法は、暴落時にどんな価格でもとにかく売らなければならない人から買うことである。
 人はリスクを認識する自身の能力を著しく過大評価し、リスクを避けるためになすべきことをひどく過小評価する。このため、知らず知らずのうちにリスクを許容しており、それがさらにリスクを生み出す原因となる。
 リスクが高すぎるとみなが言うものは、どんな価格であろうと買わない、といわれるが、手を出すには危険すぎるというコンセンサスが幅広く形成されているとき、そのほとんどは間違いである。投資リスクはもっともリスクがないと思われているところでもっとも高くなっている。逆もまたしかり。誰もが高リスクと考えている資産の価格はたいてい、不人気のせいでまったく危険でない水準まで低下する。否定的な見方が広がれば、それはもっともリスクの低い資産となり得る。
 卓越した投資家とは他の投資家よりも高いリターンを記録する者ではなく、他の投資家よりも低いリスクをとって同じリターンを達成する者である。

投資歴12年の者です。IT バブル、ライブドアショック、リーマン金融危機を経験してきましたが、この本に書かれている一つ一つの言葉が身にしみます。特に「リスク」については素晴らしい。その言葉、数学的な定義の理解は比較的容易と思いますが、過去でも未来でもない、今その時で判断したことがその後のリターンを左右する生身の投資家にとって、その概念を利用するのは非常に難しいことがよくわかりました。
結果的に、あくまで結果的にですが、リスクをコントロールできたと思う投資=良い投資ですね。
たくさんの投資関係の本をAmazonを通じて購入、読んできましたが、書評に名前を残したいと思ったのはこれが初めてです。

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