マンガの基礎デッサン セクシーキャラ編 の感想

表紙に釣られたのが大半ですが、ホビージャパンの同シリーズ書籍の評価が高かったので手にとってみました。
大前提として、女の子をセクシーに、あるいは可愛らしく魅力的に描くことを目的としたものであるため、モデル像も全て10〜20代の女性になっています。
（ただ、いずれもふくよかなバストのモデル像ばかりなので、貧乳〜ナイチチを描くための資料としてはいささか不向きかもしれません。）

ページをぱらぱらとめくって驚くのが、掲載カット数の多さ。
この手の本でたまにある、「そこそこ値が張ったのに中身スカスカ」みたいなことがありません。
メインとなるのは、「頭部」「上胸部」「肩・腕」「肘」「腕」「手」「胸部」「腹部」「背中」「臀部」「股間部」「脚部」「足」に分かれた各パーツの「女体の魅力を前面に押し出した」描き方と描く際の考え方で、どのような体の動きがそういったポーズになっているのかを、理解しながら読んでいけます。
「胸部」に関しては、乳房・乳首などの表現もきちんと言及されているので、ご安心を。ただし、「股間部」に関してはパンツ着用のイラストになっていますので、成年向けの資料が欲しいという方は、別途それに準じたものが必要になりそうです。もっとも、局部を除いた筋肉の動きや影の付け方などは細かに言及されているので、大いに参考になるとは思います。
また、初心者には難しい手（指）の描き方などもわりかし基本的なところから触れられているので、「読んでも意味が分からず、やっべ買うんじゃなかった」みたいなことはないと思います。

注意したいのは、ポーズ集ではないのでキャラがきちんと描かれた全体像のようなものは、おまけ程度しかありません。
体の各パーツポーズだけではイメージが掴みづらいという方は、別途資料を用意する必要があります。

資料として使っていくうちに追々足りない部分は浮き彫りになりそうですが、「セクシーな女の子のイラストを描きたい」という方はとりあえず手元に1冊あると重宝しそうです。