すごい! 磁石 の感想

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参照データ

タイトルすごい! 磁石
発売日販売日未定
製作者宝野 和博
販売元日本実業出版社
JANコード9784534052766
カテゴリジャンル別 » 科学・テクノロジー » 物理学 » 一般

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磁石は日本の科学者が大活躍してきた分野であるという。人類が人工的に最初に作った磁石は、本多光太郎(1870-1945)のKS鋼。1931年には三島徳七(1893-1975)がMK鋼を開発。フェライト磁石はフィリップスが実用化したが、発端となったコバルト・フェライト磁石は加藤与五郎と武井武が発明している。希土類磁石の分野でも俵好男(歌人の俵万智の父親)がSm2という磁石を発明している。1982年には佐川眞人がネオジム磁石を発明している。

磁石には焼結法と液体急冷法の2つの方式がある。強磁性を持つ材料は、鉄、コバルト、ニッケルの3つだが、ジスプロシウムによって耐熱性が増したりボロン(ホウ素)で鉄と鉄の結晶格子の距離を調整したりというように、希土類の添加によって性質が変わることが利用される。また、レアメタルの供給不安から、代替材料もしくはそれまでとは異なる新規磁石の開発が模索されている。磁石のチカラのおおもとは電子のスピン。M殻では「フント則」によってスピンの対を作らなくてもd軌道に電子を詰めていける。これによってd軌道では対をつくらずにスピン磁気モーメントが最大になるように埋まってゆく。

磁石の理解は磁化曲線にはじまり磁化曲線に終わる。保磁力と磁化反転。エネルギー積=外部磁界x有効磁化。飽和磁化。残留磁化。磁束密度=磁化-外部磁界。軟磁性と硬磁性。磁区と磁壁。磁壁移動。結晶磁気異方性。保磁力は経験的には異方性磁界の3分の1が工業的に到達できる上限だと考えられている。内部の磁性の方向が一方向に揃いやすい結晶磁気異方性の高い材料が磁石になりやすく、さらに保磁力を最大にするように合金を作り上げる。相分離で強磁性を包むと良い磁石になる。

1台の自動車には100個以上のモーターが積まれており、ワイパーのような強い力を使わない部分は安価なフェライト磁石で、駆動モーターは高価なネオジム磁石というような使い分けがなされている。トランスや発電機は軟磁性の鉄心が使われている。モーターは電磁石と永久磁石の2種類の磁石でできているといえる。磁性の種類は、強磁性、常磁性、反強磁性、フェリ磁性の4つ。磁気ディスクのGMRヘッドには反強磁性が使われている。

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