車載ネットワーク・システム徹底解説―CAN,LIN,FlexRayのプロトコルと実装 (デザインウェーブムック) の感想
参照データ
タイトル | 車載ネットワーク・システム徹底解説―CAN,LIN,FlexRayのプロトコルと実装 (デザインウェーブムック) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 佐藤 道夫 |
販売元 | CQ出版 |
JANコード | 9784789837217 |
カテゴリ | 本 » ジャンル別 » 趣味・実用 » 車・バイク |
購入者の感想
車載ソフトで初めてネットワークに取り組む方でも理解可能なように、CAN(Contoroller Area Network), LIN(Local Interconnect Network)、そしてFlexRayの三つのプロトコルを平易に解説した本。フレームの構成やシステム構成等を豊富な図例を用いて分かり易く解説している。分量も手頃。
まずは、ネットワークとは何か、OSI参照モデルとは何か、と言った基礎知識の説明から入る。上述の通り、敷居を低くしている。続いて、車載ネットワークの中で制御系の業界標準とも言えるCANの説明。自動車の制御は当然高い信頼性とリアルタイム性が要求される。このため、イベント・ドリブン、マルチタスク、タスクの優先順位ポリシー、高いrobust性、故障・エラー対策と言った設計思想の説明から入り、その後、具体的な設計手法がOSI参照モデルと対比しながら解説される。その際、 上述した通り、メッセージのフレーム構成、メディア・アクセス方式、エラー検出と言った内容が豊富な図と共に詳説される。更に、自動車は環境や快適性、安全と言った要素も重視される。これを低コストで実現するLINの設計思想と実装法がやはり丹念に説明される。LINはシリアル通信プロトコルで、CANのような多様性と帯域幅を持たない部分(例えばボディ系)向きである事が示され、CANとLINの役割分担が明確化される。更に、LINがマスタ・スレーブ構成である事、スケジュール・テーブルを使用する事が、バスの負荷低減と絡めて説明される。最後に、近年のネットワーク・トポロジーの複雑化、通信データ量の増加等の問題に対応するために生まれたFlexRayの要件と実装例が紹介される。
豊富な図例を伴った平易な説明で、初心者にも取り組みやすい。適度な分量と言い、格好な車載ネットワーク・システムの入門書と言える。
まずは、ネットワークとは何か、OSI参照モデルとは何か、と言った基礎知識の説明から入る。上述の通り、敷居を低くしている。続いて、車載ネットワークの中で制御系の業界標準とも言えるCANの説明。自動車の制御は当然高い信頼性とリアルタイム性が要求される。このため、イベント・ドリブン、マルチタスク、タスクの優先順位ポリシー、高いrobust性、故障・エラー対策と言った設計思想の説明から入り、その後、具体的な設計手法がOSI参照モデルと対比しながら解説される。その際、 上述した通り、メッセージのフレーム構成、メディア・アクセス方式、エラー検出と言った内容が豊富な図と共に詳説される。更に、自動車は環境や快適性、安全と言った要素も重視される。これを低コストで実現するLINの設計思想と実装法がやはり丹念に説明される。LINはシリアル通信プロトコルで、CANのような多様性と帯域幅を持たない部分(例えばボディ系)向きである事が示され、CANとLINの役割分担が明確化される。更に、LINがマスタ・スレーブ構成である事、スケジュール・テーブルを使用する事が、バスの負荷低減と絡めて説明される。最後に、近年のネットワーク・トポロジーの複雑化、通信データ量の増加等の問題に対応するために生まれたFlexRayの要件と実装例が紹介される。
豊富な図例を伴った平易な説明で、初心者にも取り組みやすい。適度な分量と言い、格好な車載ネットワーク・システムの入門書と言える。