JS+Node.jsによるWebクローラー/ネットエージェント開発テクニック の感想

スクレイピングでスリープ入れずにアクセスしているのが気になった。

JavaScriptをある程度理解してNode.jsを知り、とりあえず１冊入門本を読んでみて「…さて、どうしようかな」
という、私にとってとてもタイムリーな状況でこの本に出会いました。

話の守備範囲が非常に広く、Vagrantを使った仮想環境の構築から始まり、Atomエディタなどの最近のテキストエディタの紹介、データ取得、解析用の様々なnpmモジュール、MeCabによる日本語文章の単語分解、D3.jsによるビジュアライゼーション等々…、かなり多くのツールや手法を、次から次へとテンポよく紹介してくれます。

あれこれと広範囲に話をつまみながら進んで行きますが、「Webクローラー作成」という具体的な目的に合わせたピンポイントなサンプルと簡潔な説明のおかげか、興味が拡散することもなく、一つ知る度に「こんな便利なモノがあったのかよ！」と、Node.jsの世界に好奇心を引き込まれていく感じで、ボリュームの割にサクサクと読めました。

逆に、一つ一つのツールについて深くは語られていないため、紹介されているツール類についてすでに触れた事のある人にとっては物足りない内容なのかもしれません。

またWebクローラーとしても何か１つの目的に特化したアプリケーションを作成していくわけでもなく、１冊やり切ったら何か一つのアプリが出来上がっている、という類でもないです。一般的なWebスクレイピングの手法紹介や、それをNode.jsで簡単に行うためのツール紹介に留まっているため、知らない人のための入口までの手引き、といった内容だと思います。
より高度で詳細な内容を期待している人には向かないのではないかと。

冒頭で書いたように、私のような「Node.jsで何か作ってみたいけどな~、何作ったらいいかな~」という人にはピッタリだと思います。
Webクローラーに興味が無い人でも、応用が効きそうな手法が満載なので、この本からNode.jsを自分の道具にすべく勉強が捗りそうな気がします。

JS+Node.jsにのクローラーについて書かれた本です。
多彩な実用例も載っており、これらを参考に
何かを面白いものを作れないか、ワクワクしています。

プログラムサンプルにもプログラム内のコメントだけで終わらせるのではなく、
文面を割いて、ちゃんと詳細な解説が書かれており、
他の文献を調べながら読む必要がほとんどありません。
論理の飛躍もなく、最初から読み進めてもすんなり頭に入ってくるような
分かりやすさがあります。

環境についてもWindowsだけではなくLinuxやMacOSについても
考慮されており、定期的に自動取得する方法など、ニーズに合わせて
いろいろな手法が書かれています。

個人的には、FirefoxやChromeなどのブラウザを
JSのライブラリとプログラムを用いて自動化する方法は、とても新鮮でした。