数学の証明のしかた (発見的教授法による数学シリーズ1) の感想
参照データ
タイトル | 数学の証明のしかた (発見的教授法による数学シリーズ1) |
発売日 | 販売日未定 |
製作者 | 秋山 仁 |
販売元 | 森北出版 |
JANコード | 9784627012110 |
カテゴリ | ジャンル別 » 科学・テクノロジー » 数学 » 一般 |
購入者の感想
かつて名著と呼ばれていた参考書の復刻版のうち、「証明の仕方」にテーマをおいた一冊です。
久々に読んでみましたが、かつて、初めて読んだ時の「びっくり」した感覚を思い出しました。
「びっくり」というのは、ここまで「考え方」に徹底した解説を載せた参考書を見たことがなかったこと、例題を中心に構成されていますが、その例題の豊富さとそれぞれの例題が「考え方」を提示するのに適した問題ばかりであることがあげられます。各題の解説にあたる<発想法>の丁寧なことといったら・・・。
本書の構成としては、論理形式の解説から始まり、全称命題、存在命題の証明の仕方、場合分けの仕方に進みます。全称命題の証明には、帰納法が解説されていますが、「n=1が成立。n=kで成立すると仮定して、n=k+1でも成立する」ことを扱うばかりでなく、「1≦k≦nでの成立も仮定する場合」等、他の参考書ではあまり見ない事例まで紹介しつつ、帰納法の利用法を解説してくれているので、理解が深まる感じです。
また、存在命題の証明では、中間値の定理、平均値の定理、ロルの定理などを活用するなど、大学数学にもつながる(といっても高校数学)例題が扱われており、深みを感じさせます。
シリーズで刊行されていますが、個人的には、本書と「数学の発想のしかた」、そして今回は扱われていませんが「一次変換のしくみ」がとりわけ刺激を受けました。
時代を超越して、受験生に対して有益となる一冊だと思います。0
久々に読んでみましたが、かつて、初めて読んだ時の「びっくり」した感覚を思い出しました。
「びっくり」というのは、ここまで「考え方」に徹底した解説を載せた参考書を見たことがなかったこと、例題を中心に構成されていますが、その例題の豊富さとそれぞれの例題が「考え方」を提示するのに適した問題ばかりであることがあげられます。各題の解説にあたる<発想法>の丁寧なことといったら・・・。
本書の構成としては、論理形式の解説から始まり、全称命題、存在命題の証明の仕方、場合分けの仕方に進みます。全称命題の証明には、帰納法が解説されていますが、「n=1が成立。n=kで成立すると仮定して、n=k+1でも成立する」ことを扱うばかりでなく、「1≦k≦nでの成立も仮定する場合」等、他の参考書ではあまり見ない事例まで紹介しつつ、帰納法の利用法を解説してくれているので、理解が深まる感じです。
また、存在命題の証明では、中間値の定理、平均値の定理、ロルの定理などを活用するなど、大学数学にもつながる(といっても高校数学)例題が扱われており、深みを感じさせます。
シリーズで刊行されていますが、個人的には、本書と「数学の発想のしかた」、そして今回は扱われていませんが「一次変換のしくみ」がとりわけ刺激を受けました。
時代を超越して、受験生に対して有益となる一冊だと思います。0